
先日の山下和仁さんに引き続き、アルゼンチン出身のマエストロ、Robert Aussel (ロベルト・アウセル)もご逝去されたとのこと。享年71歳。合掌。
何だかなぁ・・・。71歳もまだまだお若いですよね・・・。ここのところ、ギター界のビッグネームの訃報が相次いでいて本当に寂しいです・・・。
さて、私が学生時代から追いかけ続けてきた我が神、Paco de Lucía(パコ・デ・ルシア)と山下和仁さん。
冷静に振り返ってみますと、フラメンコ・ギター界とクラシック・ギター界ですから、このお二人の接点は無いように思われますけど、実際のところ、このお二人がお会いしたことがあるのかは定かではないのですけど、下世話な言い方ですが、お二人とも桁外れの“天才”と称される共通点以外のものが、いくつかございます。
まず、パコ・デ・ルシアはフラメンコ・ギター演奏における表現方法を、“パコ・デ・ルシア以前~以後”と称えられるほどの大変革を成し遂げてしまった偉大なギタリストであり、山下和仁さんは演奏技術、音楽表現の伝統的な常識とされていたものを非常にダイナミック、且つ、繊細な奏法によってクラシック・ギター演奏における音楽表現の新たな地平を開いた偉大なギタリストであります。
そして、お二人とも他の追随を許さぬ程の人間離れしたスーパー・ヴィルドゥオーゾでありましたね。
余談ですが、かつてパコ・デ・ルシアと山下和仁さんのコラボレーションによるコンサートが企画されたことがあったそうです。
しかしながら、理由はわかりませんが、結果的にこのコンサートは残念ながら実現に至りませんでした。
もし、この“スーパー・ギター・デュオ”によるコンサートが実現していたら、どんなコンサートになったのでしょうかね。
本題に戻りましょう。
パコ・デ・ルシアの遺作はパコが子供の頃に流行し、最愛の母、Luzia(ルシア)さんが大好きだったアンダルシア歌謡をフラメンコにアレンジしたアルバム、“Canción andaluza(カンシオン・アンダルーサ)”でした。(私見ではありますが、パコ・デ・ルシアの全アルバムの中で最もシンプルで美しいアルバムだと思います)

一方、現時点で山下和仁さんの遺作は還暦になられた年にギター教則本等に収載されていてまず録音はされないような易しいエチュード、小品、それまでの世界ツアーの合間に図書館や古書店等で発見した小品をご自宅のスタジオで一気に200曲程を録音し、その中から100曲を選出して全5集で完結させた“古典ギターの至宝 百曲選 ”シリーズになります。

いずれも自身の“原点回帰”とも言えるようなシンプルな内容によるアルバムなんですよね。
更にはパコ・デ・ルシアは66歳、山下和仁さんは64歳(2026年3月で65歳になられるはずでした)という、これから真に円熟期を迎えるほぼ同年齢で旅立たれてしまった・・・。
もちろん、これらは必然ではなく単なる偶然ではありますが、巷間言われるように天才と呼ばれる方々の運命なのでしょうか・・・。

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