いやぁ~、本当に今日は涼しいです。ワタクシにとっては最高の陽気です。
午後の9時頃から明日の午前中にかけて関東の大雨はほぼ確定しましたが、先月中旬に千葉県はかなり打撃を受けましたので心配です・・・。何事もなければ良いのですが・・・。
先日、ギタリスト、指揮者、現代音楽のスペシャリストとして名高い佐藤紀雄先生が1977年にリリースされた1st アルバム、“佐藤紀雄と二人の作曲家”がDSDリマスター盤として復刻されまして(明日、9月7日リリースです)、リリース元のコジマ録音から見本盤をいただいたので早速、拝聴させていただいたのですが、現代音楽好きとしましては堪らない内容&素晴らしい演奏でございまして、じっくりと堪能させていただきました。

高橋悠治、近藤 譲という日本を代表する作曲家のギターソロ、ギターを含むアンサンブル作品を収めたアルバムなのですが、近藤作品はいずれも初めて聴く作品でとても新鮮でありました。
さて、冒頭の動画はピアニストの黒田亜樹さんによる高橋悠治さんの1968年に作曲されたピアノ・ソロ作品、“Metathesis(メタテーシス、もしくはメタテーゼ)”の演奏です。
この作品はワタクシが現代音楽にハマった頃から好きな曲の一つなのでございますが、同年、第2番にあたるギターソロ作品、“Metathesis II(メタテーシス II、もしくはメタテーゼ II)”が書かれています。
先述の佐藤紀雄先生のアルバム、“佐藤紀雄と二人の作曲家”の1曲目に収録されております。(初演、世界初録音も佐藤紀雄先生です)
YouTubeで“メタテーシス II”の演奏動画や音源をサーチしたのですが、残念ながら見つかりませんでした・・・。
2015年に、やはりコジマ録音から秩父を拠点に先鋭的な活動をされているギタリスト、笹久保 伸さんが高橋悠治作品のみ(新作を含む)によるアルバム、“道行く人よ、道はない 高橋悠治ギター作品集”をリリースされておりまして、“メタテーシス II”も収録されております。

名盤ですので興味のある方は是非、お聴きになってみて下さい。
話がいつものようにとっ散らかって申し訳ございません。
“メタテーシス”は“音位転換”という意味でございます。
あまり馴染みがない言葉ですが、例えば逆に馴染み深い“秋葉原(あきはばら)”は江戸の大火の後、1870年(明治3年)に火防の神である“秋葉神社(あきばじんじゃ)”が祀られ、火除け地となった原っぱは元々、“あきばがはら”、“あきばはら”、“あきばっぱら”と呼ばれていたそうです。
1890年(明治23年)に日本鉄道の貨物駅が開設された際に発音のしやすさから“あきはばら”へ変更されたのですが、このように音素の並び方が変わることが音位転換でございます。
作曲者の高橋悠治さん曰く、当時は置換群論や、細部を決めるためには確率論や統計学の手法を使って作曲をされていたそうです。(数学が苦手なワタクシには難しい・・・)
さてもさても、“メタテーシス II”は全音楽譜出版社からピースとして刊行されました。
楽譜冒頭部分はこんな感じです。
珍しくタブ譜が併載されておりますが、この作品は⑥=D#、⑤=G#、④=C#、③=F#という変則チューニングが採用されているため、譜読みをし易くするための配慮でございます。
演奏のための指示も“ヴィブラートを一切使用しない”、“指定のない限り、音を止めない”、その他、特殊な奏法も多く指示されています。
つまり、大変な難曲でございます・・・。
全音楽譜出版社からギターピースとして出版されたと先述いたしましたが、現在は絶版となっています。
しかしながら何故か、ドイツの老舗出版社であるSchottで入手出来るようです。
レパートリーにしたツワモノの方は是非、どうぞ。


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