サーセンっ!
自慢話になりまっすが、ご来店いただいたお客人やお電話で楽譜に関するお問い合わせをいただいた方への応対をいたしまっすと、「○○さんは本当に楽譜のことを良く知っておられまっすね」と恐縮してしまう評価をいただくことがあるのでっすけど、店に入社した頃のオイラはそれはそれは酷いものでっした・・・。
オイラが現在の店に就職するにあたり、先代社長に面接の時に言われたのは「○○君には楽譜のエキスパートになって欲しい。と言うより、必ずなれっ!」という、実を言うと当時のオイラにはかなり無茶振りな厳しい条件が提示されまっした。
なんでかっつ~と、これは旧愚ブログでも書きまっしが、当時のオイラが知っているクラシック・ギターの作曲家、ルネサンス~バロック期の作曲は数えるほどしかおらず、また一応、シンプルに楽譜を読むことは出来まっしたが、楽典なるものは全く勉強しておらなんだので、例えばお客人に「そのアレンジは何調になっていまっすか?」などと質問されまっすとですね、冷や汗をダランダラン垂らしながら「え、え、ええと#が4つ付いていまっす・・・」などと答えるしか術がなく、そのたんびに同期入社の音大出身の才媛R嬢に一々聞くという体たらくだったからでっす。
そんなオイラもその後、基本的な楽典を一から学び(前述のR嬢にご指導いただきまっした)、少しづつ出版楽譜についての記憶も構築して現在に至っているのでありまっす。
現在も本業は楽譜(クラシック・ギター他や古楽関係)関係の管理・発注なのでっすが、30数年もやっておりまっすとさすがに知識は嫌でも増えるわけで、特にインターネット普及以降は昔に比べまっすとレア情報を得るのは大変楽になりまっしたので、未だに覚えなくてはならぬ事は尽きませぬ。
んで、アマチュアの方限定でっすが、楽譜を探して購入しようかな?と思われる方はざっくり分けると2パターンございまっす。
1つはCDやYouTube動画等を視聴されて“この曲が弾いてみたいっ!”という動機から探される方、もう1つは“誰も知らない(弾かない)マニアックな作品の楽譜を探してレパートリーにしたるっ!”というコアな方っす。
さて、冒頭の音源はBernardo Juliá(ベルナルド・ジュリア or フリア?)という作曲家の“Estampas de Mallorca(マジョルカの版画)”という2曲からなる作品の1曲目、“Berceuse(子守歌)”でっす。
もう1曲は“Danza(舞曲)”でっす。
いずれも演奏者はスペインの巨匠、Gabriel Estarellas(ガブリエル・エスタレジャス)でっす。演奏もさることながら、これはなかなかの佳品でございますろう。
それぞれの曲の冒頭楽譜はこんな感じでっす。


この作曲家と作品をご存じの方は、この世の中に一体どれくらいいらっしゃるだろうか???
インターネットで作曲者をサーチしても全然情報がねぇ・・・。となれば、曲を知る方はほとんどいらっしゃらぬでありませう。誰も知らぬ作曲家、作品であってもこんなにスンバラシイものがあるのよという典型的な例でっす。
しかも、残念ながらこの楽譜はかなり昔に絶版になってしまっておる・・・。
オイラ的にはこういった作品にかなり萌えてしまうわけでありんして、もっともっと弾かれて欲しいので楽譜をおまけでお付けしまっす。
Bernardo Juliá(ベルナルド・ジュリア or フリア?)/Estampas de Mallorca(マジョルカの版画)(PDF)
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