
昨日、丸1年振りにギターケースを恐る恐る空けまっした。ドキドキしていた・・・。結果・・・。
ブリッジが飛んでいた・・・。
嘘でっす。
ネックも反っておらぬし、ボディに割れもない。最も驚愕したのは1年前に張った弦(ニュークリスタル・カンティーガ・プレミアム)が、
ピッカピカっ!
で、試しに弾いてみたのでっすが、新品同様の音で更にクリビツっ!
今年はちゃんと弾いてあげよう・・・。

【蛇足】
オイラが愛用している上掲写真のフラメンコ・ギターはマドリードの名工、Manuel Caceres(マヌエル・カセレス、1947~)に1997年に製作していただいた楽器でっす。
それ以前はフラメンコ・ギターを嗜む方でしたらお馴染み過ぎるであろう、Conde Hermanos(コンデ・エルマノス)のフラメンコ・ギターを使用しておりまっした。(1990年フェリーペ工房製)
ちなみにコンデもカセレスもブランカでっす。オイラの音の好みはネグラよりブランカなんざんす。1
で、このコンデでっすが、音はとても良かったのでっすが、まず最初に入手した時にナットとサドルは某製作家に作り直してもらいやんした。
つ~のも、ナットの1弦の溝が端に寄り過ぎていて軽くスラーをしただけで弦が落ちてしまい、サドルにいたっては溝より薄く作られていたものでっすから、弦を張ると斜めに傾くという実にお粗末なものだったからでっす。
そんなこんなで7年ほど使用したのでっすが、当時は毎日最低1時間は弾いていたので、ちょっと音の腰が抜けて来ちゃったのねん・・・。
な訳で、楽器を買い換えようと思い始めたのでっすが、なかなかオイラの好みに適うギターが見つからんかったのな。
そんな悶々としていた1997年の過日、当時、マヌエル・カセレスのクラシック・ギターをメインで扱っていたうちのお店にクラシック、ジャズ、ボサノバ、フラメンコと何でも熟す某有名ギタリスト(以下 I 氏。残念ながら既に故人)がご来店されまっした。
んで、カセレスを試奏された I 氏が大変気に入ってくださり、最終的に
この製作家にフラメンコ・ギターを作ってもらえないだろうか?
という事に相成りまっした。
早速、先代がカセレスとコンタクトを取ると問題なく製作可能との返事がきよった。実はオイラもカセレスの音が大好きだったので、これは完全に灯台下暗しでござった。
数カ月後、無事にカセレスのフラメンコ・ギターが届き、オイラも試奏をさせていただいたのですが、これがもう完璧にオイラの好みに適ったすんばらしいギターだったので、その日の内に先代にもう1本製作依頼をしてもらったのでっした。
その年の暮近くに入荷したっけなぁ。
ここだけの話でっすが、当時の定価は¥1,200,000でっした。が、カセレスの製作家としての世界的評価が年々上昇した結果、10年後には倍の価格になってもうた・・・。
ちなみにカセレスは現在、実質的に製作家を引退しておりまっす。
振り返りまっすと、カセレスが製作家として最も脂が乗っていた頃の楽器を、その後のことを考えると安価で入手出来たのは僥倖でござんしたなっす。
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