オイラは商科大学に通っておりまっしたので、当然、簿記も勉強しておりまっした。
学問としての会計学は結構面白く、かなりのめり込んだ時期もあったのでっすが、ある日ふと
何でオイラは毎日こんな重箱の隅をつつくような事を
やっているんだろう・・・。
と思い始めてしまって情熱を失ってもうたのでっした・・・。まぁ、これもある意味、若気の至りなのかもしれまっせんね。(多くは語りますまい)
さて、冒頭の音源はパコ・デ・ルシアの1973年リリースのアルバム、“Fuente y caudal(邦題:二筋の川)”に収録されているグラナイーナス、“Reflejo de luna(邦題:月に映えて)でっす。
この曲も大学のギター部時代に耳コピをして定演で弾いた思い出の曲でございまっする。今聴いてもほんと名作だと思いまっす。
んで今回、音源の0:35~0:39、2001年にリリースされたドキュメンタリーDVD、“栄光の軌跡 ~ Light And Shade ”の0:18~0:22
1977年のスタジオ・ライブの4:10~4:14辺り。
部分のファルセータを見てみたいと思いまっする。楽譜はこんな感じでっす。ちなみに音源はCapo.2、動画はCapo.1で演奏されちょりまっす。
ここで注目したいのは2小節目1拍の赤い符玉のDでっす。
パコは3拍目のパッセージをきっちり押弦するまでDを押さえている1(左人差し指)を離していまっせん。
“栄光の軌跡 ~ Light And Shade ”での該当画像。

“1977年のスタジオ・ライブ”での画像。

何でこんな事をするのでせう?
実際に譜例を演奏してみるとよくわかりまっす。
1指を離して3拍目を押弦するのと、押さえたまま押弦するのと、どちらがスムーズに押さえられますでせうか?
恐らくほとんどの方が、1を押さえたままの方が押さえやすいと感じると思われまっす。
というのも、1を押さえたままにすることによって左手のブレを抑制出来るのと、若干ストレッチ気味になるF#を押さえる4(左小指)が開きやすくなるのと、3拍目の④開放のDを弾く寸前に1を離すことによって、3小節目のセーハ3に移行しやすいからでっす。
シンプルにより押さえやすい運指を考えれば、この運指の方が
断然弾きやすいと思いまっする。
パコが敢えてPos.3固定のちょっとだけムズい運指で弾いているのは、1~2小節でCを押さえている3(左薬指)を離さなくていいのと、前述しまっしたが、最終的にフリーになる1による3小節目の3セーハがスムースに行えるからかと推測いたしまっす。
もちろん、曲中で特に複数考えられる運指は演奏する方の手の大きさ、柔軟性、テクニック、好みが反映されるものでっすので絶対的なものではありませぬ。
でっすが、クラシック、フラメンコを問わず重箱の隅をつつくような感じで様々な運指を自分なりに考えまっすと、思わぬ発見があったりしてオモロイっす。
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