こんにちは、雲のジュウザでっす。
今日って雨降るんぢゃなかったっけ・・・。まぁ、ええわ。
今朝、出勤途上の総武線某駅からインバウンドで来日中の外国人家族と思わるる方々が乗車されてきたのでっすが(どこか南方系のお国からいらっしゃった感じ)、なんか皆さん妙に甘ったるいフレグランスをつけていらっしゃるようで、その車両がまるで洋菓子店のような感じになりもした。
でも、全然嫌な香りぢゃなくてナイスだったんでっすけど、甘味が苦手なオイラはちょっとだけ胸がやけまっした・・・。
さて、冒頭の音源はDjango Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルト)の余りにも有名な“Nuages(ヌアージュ、雲)”でげっすが、この“ヌアージュ”を主題にした変奏曲と言うとキューバの巨匠、Leo Brouwer(レオ・ブローウェル)の“Variations sur un theme de Django Reinhardt(ジャンゴ・ラインハルトの主題による変奏曲)”が、クラギ界では有名でござんすね。
テーマ部分の楽譜はこんな感じでっする。
ウクライナの名手、Marko Topchii(マルコ・トプチィ)の演奏動画をどうぞ。
ブローウェル作品もスンバラシイのでっすが、オイラとしてはもう一つ“ヌアージュ”をテーマにした変奏曲をご紹介したい今日この頃、皆様いかがお過ごすでせうか?
それはJohn W. Duarte(ジョン・ウィリアム・デュアート、1919-2004)が、1986年にノルウェー国立コンサート協会の依頼で書いた“Nuages passants Op.102 – homage to Django Reinhardt(ヌアージュ・パサン Op.102- ジャンゴ・ラインハルト讃歌)”という作品でござんす。
以前、別件で書いた通り(ここ)、デュアート先生は元々ジャズ・ミュージシャンで、ジャンゴ・ラインハルトとも共演していたりするので萌え。
この作品が40年近くを経て今年ようやく出版されまっした。
デュアート先生自身によるこの曲のバックボーンをご紹介しませう。
Over the years of Reinhardt’s recording life the tune changed, becoming stripped of much of its chromatic interest.
Leo Brouwer’s variations (Variations on Django Reinhardt’s Nuages) are based on the later, less chromatic, form in which they were published as sheet music; mine employ the tune in its original, more colourful, form.
The variations exploit fragments of the melody and are not based on the original harmonic progression, nor do they make conscious use of the jazz idiom.
A spacious, rather than virtuosic ending, was deemed to be more in keeping with the character of the theme.
The work was commissioned by the Norwegian State Concerts Agency ‘Rikskonsertene’.
ラインハルトのレコーディング生活の長い年月の間にこの曲は変化し、半音階的な興味は取り除かれた。
レオ・ブローウェルの変奏曲(ジャンゴ・ラインハルトの主題による変奏曲)は、楽譜として出版された後の半音階の少ない形式に基づいている。
変奏曲は旋律の断片を利用したもので、オリジナルの和声進行に基づいているわけではないし、ジャズのイディオムを意識的に利用したものでもない。
ヴィルトゥオーゾ的な終わり方ではなく、ゆったりとした終わり方の方がテーマの性格に合っていると考えられた。
この作品は、ノルウェー国立コンサート協会(Rikskonsertene)の委嘱作品である。
との事でございます。
この作品はノルウェーのギタリスト、Stein-Erik Olsen(スタイン=エーリク・オルセン)の1999年にリリースされたアルバム、“Blue Sonata”に収録されちょりまっす。
“Finale(終曲)”の音源をどうぞ。
はぁ~、ええなぁ・・・。
デュアート先生のこの作品は“テーマ(主題)”~“6つの変奏”~“フィナーレ(終曲)”から成りまっす。
各曲の楽譜冒頭部分はこんな感じでっする。








デュアート先生は生涯に渡って膨大なギター作品を残しまっしたが、そのどれもがとても充実していて、且つ、無理なく楽しめるものが多くて最高っす。
この作品の楽譜はカナダのDOBERMAN-YPPANから出版されちょりまっす。(製本版&PDF版)
興味のある方は是非、どうぞ。
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