こんにちは、標準型です。取りあえず横溝正史を読了したら、これまたお久しブリーフに“家畜人ヤプー”を再読しようと思ふ今日この頃、皆様いかがお過ごしでせうか?
さて、冒頭の動画は9月に来日公演予定のポーランド出身の若きマエストロ、Marcin Dylla(マルシン・ディラ)さんによるHeitor Villa-Lobos(エイトル・ヴィラ=ロボス)の“Cinq Préludes pour guitare(ギターのための5つのプレリュード)”から第1番でっす。
ほんと、マルシンさんは何度観ても惚れ惚れするくらい両手の脱力が

すねっ!
さて、この曲はクラシック・ギターの世界では有名過ぎる名曲でっすから、クラシック・ギターを嗜まれる方でしたら100%!一度は弾かれると弾弦、もとい、断言いたしまっす。
オイラが初めてこの曲を聴いたのはギターを弾き始めて間もない頃(12歳頃)、なぜか母親が所有していたNarciso Yepes(ナルシソ・イエペス)のカセットテープ(いわゆる、ギター名曲集の類)でございまっした。
素直にカッコイイ曲っ!と思ったなぁ。もちろん、当時のオイラの演奏技術ぢゃ全く歯が立たない曲でございましたが、その後、楽譜を確か高校2、3年生の頃に入手して練習をした記憶がございまっす。
で、この曲のEm(ホ短調)の部分は全編に渡って低音弦(4弦~6弦)でメロディーを奏でるぢゃないですか。だもんでっすから、ギターを試奏する際に低音の抜けとか音質なんかを確認するのに最高なんすよね。
過日、うちのお店にご来店されたお客人に「ちょっとこの楽器の音を出してくれませぬか?」と申し付けられまっしたので、この曲のさわりを弾いたのでっすが、お客人に「ずいぶん変わった運指で弾かれるんでっすね?」と訊ねられ、思わず???となったのでっすが、オイラは長い間当たり前のように弾いていた運指だったので変だとは感じていなかっただけで、確かによくよく考えてみればかなりトリッキーな運指かもしれない・・・。
運指は後述するとして、まず初めにオイラはギターの低音弦から発するフィンガーノイズが超苦手なのっす。あの“キュッ!”っていう音を聴くと背中に虫酸が走ってまうのねん。撲滅したいのねん。
とは言っても、完全にノイズを出さずに演奏するのは曲によっては不可避ありまっす。なので、自分でギターを弾く時はそれらの曲でも極力ノイズを出さないように工夫しまっす。
んで、ヴィラ=ロボスのプレリュード1番の場合、いきなり低音のグリッサンドから入りまっすよね。
マルシンさんはグリッサンドしているんでっすが、上手く処理をしてノイズが出ないようにしていまっすね。これが正解だと思いまっす。
でも、オイラはなぜかこの部分がノイズ云々ではなくて昔から気に入らんのでっす。
生理的な問題なんだと思いまっすが、アウフタクト(弱起)で始まるメロディーがグリッサンドっていうのが何か気持ち悪ぃんす・・・。
なのでオイラはこういう風に弾いちょりまっす。
最初のB(シ)を6弦7フレットで押さえて6弦開放のベース音E(ミ)をスラーで発音して、メロディーの5弦7フレットのE(ミ)をP(右親指)で弾いちょりまっす。
トリッキーではありまっすがノイズも出ないし、メロディーもくっきり出せるのでオイラ的には超気持ちいいのでっす。
ぢゃぁ、ここはどうすんの?
普通に考えればグリッサンドするしか無いのでっすが、グリッサンドをしたくないオイラは
のように弾いていまっす。
6弦開放ベース音E(ミ)を、メロディーの5弦7フレットE(ミ)をP(右親指)で弾く同じタイミングで2(左中指)でプリングオフして発音していまっす。
正直、これは更にトリッキーではありまっすが、それほど難しくはないでっす。
オイラ的にはノイズを出して悶々とするよりは、こっちの方が精神衛生的に健全なのでありまっす。
あっ、でも、何が何でもグリッサンドを排除するってことではないっす。
例えば、これもオイラは指慣らし的に良く弾くのでっすが、Emilio Pujol(エミリオ・プジョル)の有名な“El Abejorro(熊蜂)”のこの部分は
グリッサンドしながら弾いてまっす。
3(左薬指)を移動の際に弦から離して弾くという手も当然ありまっすが、そうすると低音の半音進行がブツ切れになってしまって、オイラ的にはこれもまた超気持ち悪ぃんす・・・。(ワガママやなぁ・・・)
この部分を弾く時オイラは3(左薬指)の先っぽではなく、ちょっと下のお肉が柔らかい部分で押さえて、移動をする際に3(左薬指)の力を抜かずに動かすとビックリするくらいノイズが出まっせん。クレッシェンドも気持ちよく出来まっす。
皆様も是非一度お試し下っさい!
コメント