毒吐く、もとい、独白
あたくしは長年、クラシック・ギターや古楽の楽譜関係の仕事をしておりまっすが、クラシック・ギターの楽譜の新曲や新アレンジ譜に関して言いまっすと、正確に数えたことはござらねど、例えば愚ブログでたまにご紹介をするカナダのLes Productions d’OZなどは5月から8月の3ヶ月だけで31曲出版しておりまっして、って事は国内外の出版社も入れると少なくとも年間で100曲以上は出版されているはずで、最近多いPDFによるものも含めれば更に多くなることは間違い無いっす。
要するに
ものすげぇ数
の新刊楽譜が出版されちょるのね。
で、その中でコンサートで演奏され、録音もされ、更にはプロ・アマのギター弾きに愛奏されるまでに至る作品ってどれだけあるのだろう?と考えまっすと、実は8割(下手したら9割)は日の目を見ずに忘れられてしまうのかも知れない・・・。
面白いのは、これまで見向きもされなかった曲が大物クラスのギタリストが演奏したり、録音したりすると一気に人気作品に躍り出るのねん。
一例ではアルゼンチンのギタリスト・コンポーザー、Máximo Diego Pujol マクシモ・ディゴ・プホール)が、Astor Piazzolla(アストル・ピアソラ)の死をを悼んで1994年に発表した名曲、“Elegía por la muerte de un tanguero(あるタンゴ弾きの死への哀歌)”は出版当初、誰も演奏する方がいなかったのでっすが、1998年に村治佳織さんが20歳の時にリリースしたアルバム、“カヴァティーナ”1に収録されるや一気に人気作品となり、楽譜も売れまくりまっしたわ。
さて、チェコの作曲家、Antonín Tučapský(アントニン・トゥチャプスキー、1928-2014)は知る人ぞ知る方でありましょうし、となれば、4曲から成る唯一のギターソロ作品、“Soliloquies-Four concert pieces for classical guitar(ソリロキーズ2-クラシック・ギターのための4つの演奏会用小品)”は佳品でありながら、その存在そのものも余り知られていないのか、2023年8月23日現在、YouTubeに演奏音源、もしくは演奏動画は全くござらんかったっす・・・。
僅かにチェコのデュオ・グループ、“Duo Teres”による“Dialogy pro housle a kytaru(ヴァイオリンとギターのためのダイアローグ)”と
チェコのギタリスト、Bladislav Blaha(ブラディスラフ・ブラハ)による“ギター・コンチェルト第2楽章”の動画があったのは幸甚なり。
“ソリロキーズ”の各冒頭はこんな感じでっす。




地味な作品ではありまっすが、シンプルでなかなか良い作品なんでっすけどね。
楽譜は現在も比較的入手しやすいでっす。どなたかレパートリーにされまっせんか?

ちょっと興味がわいたので調べてみましたら、Tučapskýには三楽章からなる「ソナタ」という作品があるようです。(2007年 ブラハに献呈)ちょっと聴いてみたい気もします。
https://www.stretta-music.com/tucapsky-sonate-nr-291860.html
けんいちさん
コメントをいただきありがとうございまっす。
>Tučapskýには三楽章からなる「ソナタ」という作品があるようです。(2007年 ブラハに献呈)ちょっと聴いてみたい気もします。
おうっ!これは知りまっせんでっした。佳曲の予感がしまっすねぇ。勉強になりまっしたっ!