いわゆる“銀幕のスター”という言葉は令和の現在においては完全に死語になってしまった感があるっすね。
オイラが物心が付いた頃は既にエンターテイメントの主流はテレビに移っていたと思いまっす。
高倉 健さん(以下、健さん)が2014年に身罷られた時、銀幕世代ではないオイラでさえとっても寂しかったっす・・・。健さんは間違いなく“銀幕のスター中のスター”でありましたね。
老若男女問わず、健さんというキャラクターを心に思い浮かべた時に誰もが心の片隅のどこかにその立ち居振る舞いの美しさ、来し方行く末への考え方、仕事の仕方などに古き良き時代の日本人の理想像を見出し、憧憬の念を禁じ得ない部分があるような気がしまっす。少なくともオイラは完全にそうでっす。
もちろん、健さんは聖人君子などでは決してありませぬ。人間としてごく当たり前のことをされているだけなんですけどね。
でも、それを健さんのようにずっと貫き通すのは非常に難しいわけで・・・。昨今の日本のエンタメの世界を見回しまっすと、毎日毎日凶悪なものからくだらぬものまで種々多用な事件やトラブルのオンパレードなわけで・・・。
さて、オイラが初めて観た健さんの映画は“幸福の黄色いハンカチ”でございまっした。
それ以前の健さん人気を決定的なものにした任侠もの、すなわち“日本侠客伝シリーズ”の時オイラはまだ生まれておらず!、オギャーと誕生した年に“昭和残侠伝シリーズ”、そして“網走番外地シリーズ”が始まったのでっした。
でっすから、これらを全て観賞したのは成人してからでございまっする。この頃の健さんもめっちゃカッコよなのよねっ!
で、誠に意外ながら映画の主題歌を健さん自身が歌っているのは“昭和残侠伝”の“唐獅子牡丹”、“網走番外地”と、1983年の“居酒屋兆治”で妻役を演じた加藤登紀子さんの曲のカヴァーである、“時代おくれの酒場”だけなのでございまっする。
唐獅子牡丹。これも名曲やなぁ。
加藤登紀子さんのオリジナル“時代おくれの酒場”。
健さんのカヴァーによる“時代おくれの酒場”
どちらも沁みるわぁ・・・。
健さんは人前では歌を歌わないので有名でっす。でっすので、1989年のハリウッド映画、“ブラック・レイン”でRay Charles(レイ・チャールズ)の“What’d I Say(ホワッド・アイ・セイ)”をチャーリー・ビンセント役のAndy Garcia(アンディ・ガルシア)と熱唱するシーンを観た時は感動したなぁ。
さてさて、いつものように支離滅裂な展開でサーセン。
“網走番外地”は一時期、詞の一部が反社会的、且つ、刑務所を美化しているとして日本民間放送連盟に放送禁止歌と指定されておりまっした。まぁ、日本的と言えば日本的だなぁ・・・。
でも、やっぱりこれは名曲っすよ。否、これはやっぱり映画とセットでなきゃっ!これが流れないと終わんないよぉ。
な訳で、イントロ部分をソロ・ギターにアレンジしてみまっした。原調はCm(ハ短調)なんすけど、Am(イ短調)に移調してCapo.3で原調といたしまっした。
あぁ、たまんねぇなぁ・・・。
【追記】
“網走番外地”の原曲は1931年の日活映画、“レビューの踊り子”の主題歌でござんす。詳しくはこちらをご参照下され。
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