
就寝前に実行している例の耳マサージのおかげなのか、気がつくと寝落ちしているという感じになってまいりました。
でも、相変わらず奇妙な夢(時には悪夢・・・)ばかり見るんですよね・・・。
今日も寝入りばなに見た夢はシュール、且つ、変態チックな夢世界でありまして、あまりの衝撃に目が覚めてしまうほどでございました。
時計を見ると、床に就いてから1時間ほどしか経過していなかったのですけど、暫くの間、「オイラの精神はいよいよ本格的にぶっ壊れて来たのかもしんねぇなぁ・・・」とブツブツ言いながら諦念いたしました・・・。
さて、何度も書いておりますが、ワタクシは高校2年生の時に山下和仁さんという稀有なギタリストの存在を知って衝撃を受けて以来、可能な限りコンサートに足を運び、リリースされるアルバムも漏れなく購入するほどの追っかけ、現在で言うところの推し活をしておりました。
したがって当時、デュオ・パートナーであった妹さんである山下尚子さんの存在も当然ながら知っておりましたし、その演奏における兄に全く引けを取らないヴィルトゥオーゾ振りには畏怖の念を感じたものでございます。
そんなワタクシは山下尚子さんとは都合2回、お会いしたことがございます。
1回目は1986年6月10日、山下尚子さんの東京での初ソロ・リサイタルの時でございます。(於:石橋メモリアルホール ※現在は飛行船シアター)
ちょうど、尚子さんのファースト・ソロ・アルバム、“トッカータとフーガ”がリリースされ1、それを記念してのリサイタルでした。2

1986年はワタクシが大学3年生の時であり、何故かこの時はギター部員と一緒ではなく一人で足を運びました。
当日の演奏プログラムはこのアルバムに収録されている曲の他に“マウロ・ジュリアーニ/大序曲”、“フランシスコ・タレガ/グラン・ホタ”も演奏されました。
白眉はやはりJ.S.バッハの“トッカータとフーガ ニ短調 BWV565”や、イーゴリ・ストラヴィンスキーの“バレエ音楽「プルチネルラ」”の演奏でございましたが、演奏された楽曲はどれも本当に素晴らしい演奏でありまして、この日本に稀有な天才ギタリストが2人、しかも兄妹で存在しているという現実に慄いたものです。
開演前、終演後にサイン会が行われると聞き、一頻り感動の余韻に浸った後、ホールのエントランスに向かい、何故かあのヴィヴァルディの“四季”のギターデュオ版楽譜3を持参していたワタクシは「す、すみません・・・。こ、この楽譜にサインをいただいても宜しいでしょうか・・・」と恐る恐る差し出すと、「勿論です!」と満面の笑みでサインを書いて下さいました。
それが冒頭写真のサインでございます。ルンルン気分で帰宅の途についたっけ。
それから紆余曲折あってワタクシは現在勤務している楽器店に就職したわけですが、2回目にお会いしたのはそれから十数年経った1990年代のある日でございます。
いつものように日常業務をこなしていると、1人のお客様がご来店されました。それが誰あろう、山下尚子さんだったのでございます。
すぐに気づいたワタクシは「どうも、こんにちは!山下尚子先生ですよね?」と、些か興奮気味に訊ねますと、「こんにちはぁ~。宜しくお願いします。実は今度、ピアニストの友人とコンサートをすることになって、ギターとピアノのための楽譜を探しに来ましたぁ~」と仰られました。
その頃は新人の時とは違い、自画自賛になってしまいますが、業界のごく一部で「ギターの楽譜のことは◯◯のLuziaに聞けばなんとかなるっ!」という実に有り難い評価をいただいており、いくつかの楽譜をすぐさま取り出してお勧めしました。4
その後、色々と雑談をさせていただいたのですが、尚子さんはお兄様同様、もの凄く物腰が柔らかく実に気さくな方でありまして、前述のリサイタル時に楽譜にサインをいただいたお話をしたら、「えぇ!そうだったんですかぁ。ありがとうございますぅ」と、これまた満面の笑みで対応して下さいました。
その後、山下尚子さんはご存じの方も多いと思いますが、現在はカンカシ尚子さんとしてインドのデリーを拠点に“STUDIO ZAARA”での教授活動、演奏活動をされていらっしゃいます。
願わくば今一度、生で尚子さんの演奏を聴いてみたいものです。(演奏動画ももっとあったらいいなぁ・・・)
脚注
- 当然、LPレコードです。自編のJ.S.バッハの“トッカータとフーガ ニ短調 BWV565”の他に“ビセンテ・アセンシオ/バレンシア組曲”、自編の“イーゴリ・ストラヴィンスキー/バレエ音楽「プルチネルラ」”という超重量級プログラム。残念ながらCD化は一度もされておりませぬ。
- 2026年現在、これが最初で最後の東京でのソロ・リサイタルであります。
- ジャズ・ギタリスト、ラリー・コリエルとの演奏、録音で話題になったあれです。
- 結果的にオーストリアの作曲家、Karl Heinz Füssl(カール・ハインツ・フュッスル)の“Ragtime for guitar and piano(ギターとピアノのためのラグタイム)”や、Anton Diabelli(アントン・ディアベリ)のギターとピアノのための作品のいくつかをご購入いただきました。

このレコード私も買いました。CD化されないので、自分でレコードからCD-Rに移しました。
残念ながら尚子さんの生演奏は聴いたことがありません。
尚子さんの演奏で印象に残っているのは和仁さんとのデュオによるシェエラザード、あとホマドリームの付録についていたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲第1楽章の演奏です。和仁さんの演奏に勝るとも劣らない演奏に感心致しました。
けんいちさん
コメントをいただきありがとうございます。
尚子さんの演奏は和仁さんとのデュオでは何度か実演で聴いているのですが、完全ギターソロの実演はこの公演のみでしたので、今思えば大変貴重な経験をいたしました。